2007年12月1日土曜日

日本人が中国に対し差別的でおかしい点について

Newsweekで「意外と安全な中国食品」という特集が少し前にあった。曰く、中国産の農薬使用量が基準値を超えていると言うが、実際違反になる確率ってアメリカ製品の方が多いわけで、そちらに目をつぶっているのに、中国製品だけ騒ぎ過ぎではないか?というような内容。そして、その記事に対する反応が今週号のNewsweekに載っているのだけど、書かれている意見のすべてが中国産は危険なのに擁護する記事を書くだなんてけしからん!中国のプロパガンダだ!といった内容。

いや、それって逆にメディアに踊らされてるんじゃないの?どうなの?と思った。

以前もこちらのブログで、「中国産野菜よりも危険な国産の肉」という記事と「農産物:中国との関係」という記事を書いたわけですが、この中でも特に言いたいことは、一番農薬使用量の問題が報告されている米国産の飼料で育っている国産の牛肉、豚肉、鶏肉などを食べているみなさんはどうなんですか?ということ。農薬の残留率は食肉55%、野菜6%、果物4%、穀類1%となっているらしく、確率的には中国産野菜よりも国産の食肉の危険性が高いわけですが、その事実には無反応で、中国産製品だけ責め続けるのってなんだかなあ?と思います。

多分、差別意識が心に残っていて、中国のことを信じられないのでしょう。中国人は人を騙してまで儲けようとするとんでもない人種で、その人々が発表する情報は自分達に都合のいい嘘ばかりと感じているのでしょう。おめでたいですね、国内の企業がラベルを張り替え、賞味期限切れの材料を再使用し、こちらも嘘つきばかりだというのに。で、中国よりも信頼出来る日本の政府が輸入されて来る農産物の中で米国産が一番違反率が高く、国内の飼料の95%は米国産であるというデータは無視して、今日も国産のお肉は安心で美味しいね、等と言っているとしたら、かなりの思考停止ではないかと思っている次第です。

中国産は危険よね、という人々に「国内に入ってくる野菜の中で、一番違反率が高いのは米国産で、中国産は意外と違反率は少ないことを知っていますか?」と聞くと、『そんな馬鹿な。』と言います。だから、対岸の火事を食い止めている政府が発表しているデータを何故疑う?

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