2008年5月11日日曜日

Mac OS X ServerをPowerPCからIntelへ移行するメモ

AppleのMacは長年PowerPCで動いていたけど、現在はすべてIntelに移行しています。とはいえ、サーバーの分野では中々新しい環境に移行しづらいのも事実。なので、今頃になってPowerPCからIntelに移行が必要になった際に、ポイントとなることをメモしておきます。誰かの役に立ちそうなので。

OS X LeopardはOS X TigerやPantherの古いパーティションフォーマットで作成したディスクにはインストール出来ません。というかPowerPCで起動可能なパーティションフォーマットではIntel版のMacは起動出来ず、Intel版のMacが起動可能なフォーマットでは、PowerPC版のMacは起動出来ません。GUIDと呼ばれるパーティション形式がLeopard用のフォーマットとなっております。なので、古いOS X ServerからLeopardへはそのままアップグレードを行なう事は不可能です。

ですが、そのままサーバーのデータを引継げるなら、そちらの方が移行作業は楽な事でしょう。なので、今回は直接Leopardへアップグレードする方法を書きます。外付けのFirewire HDDがあれば便利です。


やり方

1:外付けのFirewire HDDのパーティションをGUID形式にて2つ以上に分けて作成し、その一つに普通のLeopardをインストールします。

2:インストール後に、外付けFirewire HDDのLeopardを起動ディスクに選択し再起動を行ない、Carbon Copy Clonerをインストールしておきます。これで下ごしらえ完成です。

3:次に、古いMacにFirewire HDDを繋ぎ、先ほどインストールを行なった外付けHDD内のLeopardから起動します。LeopardはPowerPCとIntelの双方に対応したOSなので、このような芸当が出来るというわけです。

4:Leopardで古いMacを起動した後は、古いMacのServer OSがインストールされているパーティションをCarbon Copy Clonerにて外付けFirewire HDDの空いているパーティションにクローンコピーします。コピーが完了したら電源をOFFにしてください。

5:今度は外付けFirewire HDDを新しい移行先のIntel Mac機へ繋ぎ、外付けHDDから再度起動します。Intel Mac機側のHDDのパーティションの一つに4でコピーした古いServer OSのデータをクローンコピーします。こうすると、Intel Mac機のGUIDフォーマット化されたHDDに完全にデータが移行出来ます(起動は出来ませんが)。

6:Leopard SeverのCDから移行先となるIntel Mac機を起動し、先ほど5でコピーをしたパーティションにServerをインストールしようとすると、インストーラーがアップグレード処理を行なってくれます。
これで問題なく古いTigerやPanther ServerからLeopard Serverへアップグレード出来ることとなります。


ただ、Apple側の文書にも載っていますが、メールサービスやWindowsとのファイル共有サービス(Samba)等はそのままではエラーを吐いて使えなくなっています。サーバー内の各種ユーザーデータやOpenDirectoryなどのデータは移行可能ですが、一部のサービスやデータベースなどは別途移行作業や再設定が必要なので、それぞれの不具合に対処する必要があります。

Sambaの場合ですと、古いOS X ServerからLeopardへアップグレードすると、最初の起動時にエラーとなって動きません。古いSambaの各種ファイルを認識出来ないようです。一部の.tdbファイルがあるにもかかわらず存在しないとか、読み込めないといったエラーを吐きます。そんな場合には、
/private/var/samba内にある各種.tdbファイルをすべて削除し、sambaサービスを再起動させると上手く行ったりします。他にも問題が継続するようでしたら、ログの内容でGoogle検索をかけると、同じような問題にあたって解決した人の記録がよく引っかかりますので、そちらを参考にして対応しましょう。

データベースは古いMacの時にデータをすべてエクスポートし、Leopardへ移行後に再度インポートするのが手っ取り早い以降方法です。データベースによっては、PowerPCからIntel版へ移行するためにデータファイルの更新を行なう方法について解説している場合もあるので、そちらに従ってください。本質的にはデータを書き出して、新しい環境で読み込みをかけているだけっぽいですが。

まあ何かとサーバーの移行には骨が折れる次第です。

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