2008年10月23日木曜日

中国は不動産業界に梃入れ開始

中国で低迷する不動産販売に対して、政府が大幅な優遇措置を発表。これで、今後の不動産販売に活況が戻ることを期待する動きが出るかもというニュース
23日付中国新聞社電によると、中国政府は22日、個人の住宅購入に対して減免税や金融面で大幅な優遇措置を適用すると発表した。中国では不動産市場の低迷が続いている。

  個人が1軒目の住宅を購入する場合、90平方メートル以下の物件ではこれまで地方により3-5%だった契約税を11月1日から全国統一で1%に引き下げる。また、個人向け住宅ローンの金利の下限は10月27日から、貸し出し基準金利の0.7倍とする。同時に、第1回返済額の下限は従来の30%から20%に引き下げる。

  その他にも、印紙税や土地増値税(売上税)の免除が発表された。政府は都市部の低収入層を重点的な対象として、住宅購入の活性化に努める方針だ。

  中国人民銀行(中央銀行)や財政部によると、一連の措置は内需拡大と消費意欲の向上により、国際的な金融危機の中国に対する影響を食い止める狙いがあるという。


中国は日本と同様に世界的な金融不安の影響は少ないので、どんどん景気対策を発表して行けば、世界を大幅に引き離して好景気となる最強国家になる下地が強くある。財政は黒字だし、国民は貯蓄好きで収入の3割程度は全て貯蓄に回すような状態。なので、それを優遇措置によって株などの国内投資に放出させれば、一気に日本やアメリカに追いついて、経済大国の仲間入りをかなり速いペースで行えるんじゃないかと思う。

日本もバブル期にはアメリカの全ての土地を6回買える(東京を売るだけで、アメリカ全土が買えた)ほどの富を生み出したものだけど、それを支えた8~9割は日本国内の内需だった。日本は輸出産業が国を支えていると思われがちなのだけど、実際にバブルの好景気は国内の急速な発展による需要によってもたらされていたのであって、アメリカやヨーロッパが日本製品を買いまくったからではなかった。なので、13億人の経済大国へ憧れる中国国民が、その貪欲な胃袋を広げて内需を作り上げる時、世界が嫉妬するほどの発展を遂げる可能性は十分に高いってことになります。しかも、一党独裁体制の為、上記の不動産に関する緩和措置などが一瞬で実行に移せるなど、その場の経済状況に瞬時に対応可能な最強国家です。バブルになりそうなら、すぐに規制を導入出来ますし、今回のように世界が不況に陥れば、すぐに景気対策をバカな政治家達の選挙の票を気にしたパフォーマンスに余計な時間を取られることなく、実行に移すことが出来ます。それも、その日のうちにです。国家と言う巨大な組織でありながら、一瞬で動ける中国と言う国の仕組みは、近代においても、というか変化の激しい近代だからこそ、最高に柔軟性に富んだ最強システムとして機能していると見ることが出来ます。


中国が共産主義の怪しい国家だと疑っている人は、こちらの本を読んで認識を改めることをお勧めします。少なくとも経済の発展については、下手な資本主義国家よりも優秀な結果を出しそうです。


ジム・ロジャーズ中国の時代

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