2011年4月23日土曜日

原子力の問題は原子力の技術が解決する

メルトダウンが怖い!
核廃棄物の将来への不安が!!
わたしたちの未来は大丈夫なの???

それならこれからはトリウム熔融塩炉だよね〜


Wired Visionが3月の地震と原発問題が出る一ヶ月前に『中国が開発する「クリーンな新型トリウム原発」とは』って記事を出してたりするのが世の中の面白さではありますが。。。

トリウム熔融塩炉の何が良いかとされると、
・トリウムの埋蔵量がウランより多い
・沸騰水型原子炉よりも安全とされる
・核燃料廃棄物として出るプルトニウムを燃料に出来る
・核燃料廃棄物が大幅削減可能


現在の日本の原発の問題点として、今回のような大地震&津波が起きた時に大丈夫なの?という点と、今後継続利用される際に核廃棄物どうすんの?(原発を40年も動かしてきた日本は在庫が結構あります)という将来の懸念があるわけですが、中国がトリウム熔融塩炉を推進してやっていくなら、日本が保有するプルトニウムを中国に売ってお金が手に入り、中国は燃料と電気が手に入るというWin-Winな関係が生まれます。将来にわたって懸念されてた問題が、ある日突然金になるというオイシイ未来が期待できます。

中国は世界最大の石炭消費国で、当然火力発電所でもガンガン消費されているわけですが、大気汚染も酷いのが実情です。実際、火力発電所の出す汚染の危険性というのは原発を凌ぐという話もあり、中国としては二酸化炭素の排出量を減らし、大気汚染も減らし、クリーンなエネルギー転換に向かえるトリウム熔融塩炉への舵取りは実に合理的な選択であると言えます。

Bill Gate氏もTED Talkにて、地球の環境そしてエネルギー問題に対しこのような原子力のアプローチがかなり有効であるという意見を示し、自身も多くの金額を研究開発に投資していると発表しています(日本語字幕付きビデオ:こちらで登場するのはトリウム原子炉ではなく進行波炉と呼ばれるタイプのものです。)。

まあ、そんなこんなで現在の日本が抱える核廃棄物の問題も、遅かれ早かれ新たな原子力の技術革新が進むことによって電力を生み出す原料として「お金」に生まれ変わりそうなので、それほど心配する必要ないんじゃない?という話。



「原発」革命 (文春新書)


※トリウム原発なんて理論だけで安全性が〜とか言う人もいるので、そういう場合には、進行波炉等も含めた次世代原子炉が解決する辺りにしとくと余計な戦いが避けられるようです。

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